MASTERING | マスタリング

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|マスタリングのご紹介|

|マスタリングとは|

マスタリング(Mastering)とは、音楽制作における最終工程であり、作品に最後の「命」を吹き込む作業です。ミックスダウンによって完成した2トラック音源(ステレオ素材)に対し、イコライザーやコンプレッサー、さらには最新のオーディオ・エフェクターを用いて、音量、音質、ステレオイメージを極限まで追い込みます。

ミックスダウンが「各楽器の調和」を整える作業であるなら、マスタリングは「楽曲そのものの表情」を決定づけ、アルバム全体の統一感を高める「仕上げ」の作業です。

当スタジオのエンジニアは1990年代半ば(キャリア30年)からマスタリング業務に深く携わっております。アナログからデジタルへと大きく変革した時代を最前線で駆け抜け、長年培われたノウハウを活かして数多くの作品を世に送り出してきました。かつて主流だったUマチックテープやPMCD方式の時代を経て、現在は記録媒体に依存せず、より高精度なデータ転送が可能な「DDPマスター」が業界標準となっています。技術の進化と共に歩んできた確かな経験と、常に最新の制作環境をアップデートし続ける姿勢が、当スタジオの強みです。

|ステムミックス&マスタリング
(Stem mixing and mastering)とは|

ステムミックス&ステムマスタリング(Stem mixing and mastering)とはオーディオミックスダウンの際より緻密なサウンドメイクを求める方のために、当スタジオでは「ステムマスタリング(Stem mixing and mastering)」という方法もございます。。これは通常の2トラック音源ではなく、楽器群ごとにまとめられた数本のパラデータ(リズム、ベース、ギター、ボーカル等)を用いてマスタリングを行う手法です。

ステムマスタリングの最大の利点は、通常のマスタリングでは手の届かない「楽器ごとの微調整」を行いながら、最終的な音圧や音質をコントロールできる点にあります。例えば、「ボーカルの存在感だけを強めたい」「ドラムのパンチ力を維持したまま全体の音圧を上げたい」といった、従来の2トラックマスタリングではトレードオフになりがちだった問題を、圧倒的な自由度で解決することが可能です。

【一般的なグループ分けの例(計8ステレオファイル程度)】

  • リズム(キックやスネアを分離する場合もあります)
  • ベース
  • ギター
  • ピアノ、ストリングス、シンセサイザー等
  • コーラス、ハーモニー
  • メインボーカル

※トラック数が増える場合も柔軟に対応いたしますので、お気軽にご相談ください。

|マスタリングの流れ|

ジャンル/音源内容/音源の使用目的(CD・配信・放送用など)によって異なりますがマスタリングにおける簡単な流れをご紹介致します。マスタリングが初めてと言うお客様も不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。

STEP
事前準備:打合せ/ミーティング(無料)

ご支給していただきました素材を注意深く確認していきます。レコーディングされた状況、使われているエフェクトなどの処理、各楽曲の音量、音質。この段階でもし音源に問題が見つかりましたら一度マスタリングをストップしてお客様とお話させて頂き差替え用の素材をご用意頂く事もございます。こちらで修正可能な場合は対応致します。

STEP
マスタリング作業

素材の確認が完了後、いよいよ音の最終造形に入ります。ここでは、アルバム一枚を通した一貫性や、再生環境に左右されない普遍的なサウンドを作るための詳細な工程を解説します。

音質調整( tonal balance / EQing )
各楽曲の周波数特性を微細に調整し、作品全体のトーンを整えます。不要な低域の濁りや耳に痛い高域をカットする「サージカルな処理」に加え、アナログEQ特有の倍音を付加して音に艶や温かみを与える「カラーリング」を使い分けます。最新のデジタルEQから往年のヴィンテージ機材まで、楽曲に最もふさわしいデバイスを選定し、注意深く作業を進めることで、アルバムを通して聴いても違和感のない完璧な流れを構築します。

音量・ダイナミクス調整( Leveling / Dynamics Control )
シングルコンプレッサー、マルチバンドコンプレッサー、さらには高精度のリミッターを幾重にも使い分け、楽曲の音量を最適化します。単に音を大きく、音圧を上げるだけの作業ではありません。音楽が持つ本来の躍動感(ダイナミクス)を損なうことなく、現代のリスニング環境や配信プラットフォームの基準(LUFS等)に合わせた力強く、かつクリアな音圧感を追求します。ジャンルに合わせて「太さ」や「パンチ」をコントロールし、楽曲の説得力を最大化させます。

音像調整( Stereo Imaging / MS Processing )
ステレオイメージャーやMS(Mid-Side)処理を駆使し、作品の「広がり」と「密度」を決定します。中央に位置するボーカルやベースの芯を強固に保ちつつ、楽器の広がりをコントロールすることで、3次元的な奥行きとスケール感を生み出します。スピーカーの間に広がるステージを、アーティストの意図に合わせて狭めたり広げたりすることで、作品が持つ独自の世界観・サイズ感を完成させます。

曲間調整( Sequencing / Crossfading )
アルバム作品において、曲と曲の間の「無音の時間」は単なる空白ではなく、音楽の一部です。前の曲の余韻が消え、次の曲が始まるまでの「間」をミリ秒単位で調整します。ライブアルバムのように曲間をゼロにする繋ぎや、前の曲の終わりと次の曲の始まりを重ねるクロスフェードなど、リスナーの没入感を途切れさせないドラマチックな曲間を演出します。

各曲のトリミング・フェード処理( Head/Tail Trimming )
曲頭のわずかなノイズを除去し、曲終わりのフェードイン・フェードアウトを音楽的な呼吸に合わせて書き込みます。デジタル的な一律の処理ではなく、その曲のテンポや余韻の消え方に合わせて最適なカーブを描くことで、一音の終わりまでアーティストの意志が宿るような丁寧な処理を心がけます。

PQ信号の入力・メタデータ設定( PQ Coding / Metadata )
CD用のプレスマスター制作において不可欠な、スタート・エンドポイント、トラック番号、ISRC(国際標準レコーディングコード)等の情報を正確に入力します。また、必要に応じてJANコードなどのテキスト情報も埋め込みます。意図的に曲の途中でトラックを切り替えるなど、特殊な仕様にも対応。プレス工場でのエラーを未然に防ぎ、世界中のプレイヤーで正しく再生されるための「戸籍」を登録する重要な工程です。

STEP
マスターの制作

一通りの作業が完了し、スタジオでの検証用ディスクによるチェックでOKが出れば、最終マスターの制作に移ります。PQコードの再確認やデータの不備がないかを厳密に検査し、プレス工場へ納入するための「DDPデータ」を書き出します。配信用の場合は、各プラットフォームのレギュレーション(Loudness基準等)に合わせた最適なマスターデータを作成します。

STEP
最終チェック

書き出されたDDPデータは、特殊な再生装置を用いて最終的な視聴テストを行います。プレスマスターとして工場へ納入された後にミスが発覚することのないよう、幾重ものチェックを繰り返します。この徹底した品質管理を経て、あなたの作品は世界へと旅立つ準備が整います。


スタジオご利用時のルールについては [スタジオ利用規定] をご確認ください。


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