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[AUDIX(オーディックス)SCX25A-PS] 新規機材導入

AUDIX-SCX25A-07
目次

[AUDIX(オーディックス)SCX25A-PS] 新規機材導入

RED IGUANA STUDIOで新規導入を行った機材のご紹介を致します。
導入を行って欲しい機材リクエストなどございましたらお気軽にお問い合わせください。

機材カテゴリーラージフラムコンデンサーマイクロフォン
導入日2018-2-10
メーカー名AUDIX(オーディックス)
製品名SCX25A-PS
個 数2個(マッチドステレオペア)
レンタル/貸出可能

AUDIXという会社について

創業と歴史

AUDIX(オーディックス)は、1984年にクリフ・キャッスル氏とフレッド・ビージェイ氏によって、アメリカ・オレゴン州ウィルソンビルで創業されたプロオーディオ向けマイクロフォンメーカーです。創業当初は業界からの懐疑的な目線も多く、知人の楽器店オーナーに「一流メーカーのマイクと対等に張り合おうなんて絶対無理だ」とまで言われたといいます。しかしキャッスル氏はその言葉に屈することなく、プロフェッショナル・オーディオ業界の発展に貢献するという揺るがぬミッションのもと、開発・製造・販売をスタートさせました。

創業からわずか数年後の1985年、AUDIXは最初のプロ仕様ボーカルマイク「OM1」を発表。その後OM3、OM5と次々とヒット製品を生み出し、ダイナミックマイクの分野で確固たる評価を確立していきます。

VLMテクノロジーという独自技術

AUDIXが市場での地位を固めるうえで決定的な役割を果たしたのが、ビージェイ氏が開発した独自のVLM(Very Low Mass)テクノロジーです。これはカプセル内のダイアフラムに高硬度・超軽量な素材を使用することで、音への追従性を飛躍的に高めた革新的な設計思想です。ダイナミック型マイクでありながらコンデンサー型に匹敵するほどの低ノイズと高精細なサウンドを実現したこの技術は、AUDIX製品の根幹を支えるものとなっています。

Made in USA へのこだわり

AUDIXは現在も、オレゴン州ウィルソンビルにある自社製造拠点において、設計・機械加工・組み立て・検査のすべてを一貫して行っています。製造コストを削減しながらも品質の向上と安定を追求するため、独自のロボット接着システムや気温・気圧を制御できる研究室など、最先端の生産設備に継続的な投資を行ってきました。「Made in USA」という事実はAUDIXのアイデンティティそのものであり、品質への妥協なき姿勢はすべての製品に一貫して反映されています。

世界に認められたマイクブランドへ

1984年の創業から40年以上を経た現在、AUDIXはライブ・スタジオ・放送・収録のあらゆる分野において、世界中のプロフェッショナルから信頼を得るマイクブランドへと成長しました。OM/OMiシリーズのボーカルマイク、D6やi5などの楽器用ダイナミックマイク、そして今回ご紹介するSCXシリーズをはじめとするコンデンサーマイクまで、用途に特化した豊富なラインナップを展開しています。日本においては2022年10月よりローランド株式会社が正規輸入販売代理店となり、国内での認知度も急速に高まっています。

詳 細

SCX25Aとはどんなマイクか

AUDIX SCX25Aは、「ロリポップ(Lollipop)」という愛称でも親しまれている、ユニークなフォルムを持つラージダイアフラム・コンデンサーマイクロフォンです。一般的なコンデンサーマイクとは大きく異なるその姿は、細長いボディの先端に大きな円形グリルが取り付けられた、まさにキャンディのロリポップそのもの。このデザインは見た目の個性だけでなく、音響的な合理性を徹底的に追求した結果として生まれたものです。

ラージダイアフラムを採用しながら全長148mmというコンパクトなサイズを実現しており、通常のラージダイアフラムマイクでは物理的に難しい場所へのマイキングも容易です。ピアノの弦上への設置、ドラムキットの狭い隙間への配置、オーケストラの各セクションへのクローズマイキングなど、スペースが限られた現場でその恩恵を強く実感できます。

特許取得のカプセル・サスペンション・システム

SCX25Aを語るうえで外せない最大の設計上の特徴が、特許取得済みのカプセル・サスペンション・システムです。1インチのゴールドヴェイパー(金蒸着)カプセルは、精密に加工されたブラス(真鍮)リングの内部に独立してフローティング・マウントされており、マイクのボディや電子回路から完全に物理的に切り離されています。

この設計により達成されているのは二つのことです。第一に、スタンドやクリップを通じて伝わってくるハンドリングノイズや振動が、カプセルにほとんど届かないこと。第二に、グリルの形状とカプセルの独立配置によって、音響的な反射や回折を最小限に抑えていること。この二つの効果が合わさることで、SCX25Aは純粋でオープンエアな、色付けのない自然なサウンドを実現しています。

サウンドキャラクター

SCX25Aのサウンドをひとことで表現するなら、「透明感があり、ピュアで、空間感が豊か」という言葉がもっともふさわしいでしょう。

周波数特性は20Hz〜20kHzという広帯域をカバーしており、低域から高域まで特定の帯域が誇張されることなくフラットに収音されます。特筆すべきはオフアクシス(軸外)での収音特性の優秀さで、正面以外の方向から入ってきた音に対しても位相の乱れが少なく、一貫した音色を保ちます。これはステレオ収音時のイメージの自然さや、ルームサウンドのブレンドに大きく寄与します。

プロキシミティ・エフェクト(近接効果)が非常に少ない点も大きな特徴です。通常のコンデンサーマイクは音源に近づけるほど低域が過剰に持ち上がりますが、SCX25Aはその変化が極めて穏やかなため、マイキング距離を変えてもサウンドの基本的なキャラクターが安定しています。これにより、ピアノの弦に極めて近い距離で設置した場合でも、低域が膨らみすぎることなくクリアなサウンドを得ることができます。

自己雑音(セルフノイズ)は14dB(A)と非常に低く、S/N比は80dBを誇ります。静かな弦楽器やブレスの収音、クラシック系のレコーディングでも、バックグラウンドノイズが問題になることはほとんどありません。最大SPLも135dB以上と高く、ドラムのシンバルやブラスの直前など、大音量音源にも対応できる懐の深さを持っています。

各楽器との相性

アコースティックピアノ
SCX25Aが最も高い評価を受けている用途のひとつがピアノの収音です。コンパクトなボディにより、グランドピアノの弦上に直接設置することが可能なため、蓋を短スティックにした状態や完全に閉めた状態でも収音できます。プロキシミティ・エフェクトの少なさと低域のタイトな特性が、クローズマイキングでもブーミーにならず、ピアノ本来の明瞭感を保った収音を可能にします。2本のステレオペアで広大なステレオイメージを構築できる点も、ピアノ収音での大きなアドバンテージです。

アコースティックギター・弦楽器
オフアクシス特性の優秀さと広いカーディオイドパターンにより、アコースティックギターやバイオリン、チェロなどの弦楽器との相性は抜群です。楽器の胴鳴りとフレットの倍音成分、ボウイングのニュアンスまで分け隔てなく捉えるそのキャラクターは、弦楽器のリアルな再現性を求めるレコーディングで特に力を発揮します。ステレオペアでの使用では、ORTF法やA-B法による自然なステレオイメージの構築にも適しています。

ドラム(オーバーヘッド・ルーム)
ドラムセットのオーバーヘッドやルームマイクとしての使用でも非常に優れた結果をもたらします。コンデンサーマイクでありながら135dB以上の最大SPL耐性を持つため、シンバルが激しくクラッシュする場面でも歪みが生じません。オフアクシス特性の一貫性は、キットのすべての楽器が均等にマイクに届くオーバーヘッドのポジションで、自然なドラム全体像を構築するのに貢献します。

ボーカル・合唱
透明感のあるサウンドキャラクターは、ボーカルの収音にも適しています。特にクラシックのソロやコーラス、ジャズボーカルなど、ナチュラルで色付けのない再現性を求める場面で力を発揮します。自己雑音の低さとブレスノイズの自然な再現も、ボーカル収音で好まれる理由のひとつです。また、コンパクトな形状から、複数の歌い手が集まる合唱のセクションマイキングでも設置の柔軟性が高く評価されています。

木管・金管楽器・パーカッション
フルートやオーボエなどの木管楽器、トランペットやホルンなどの金管楽器、ヴィブラフォンやパーカッション・トイなど、高域の倍音が豊かな音源との相性も良好です。広い周波数特性と高いSPL耐性が、これらの楽器の表情を忠実に収音します。

マイキングのヒントと使用上の注意

SCX25Aは非常に高い出力と感度を持つマイクです。そのため、大音量を発する音源に対して極端に近い距離での使用は推奨されません。音源との距離感がサウンドクオリティに直結するマイクですので、以下の目安を参考にしてください。

アコースティック楽器全般
音源から30〜60cm(1〜2フィート)が基本の作業距離です。楽器の種類と部屋の響きに応じて調整してください。

ボーカル(ソロ)
最低でも20〜25cm(8〜10インチ)以上の距離を確保してください。近づきすぎると高感度ゆえに過剰なブレスノイズや子音の強調が生じる場合があります。

グループボーカル・コーラス
60〜90cm(2〜3フィート)程度を目安に、複数の歌い手をまとめて収音できるポジションを探してください。

ピアノ(ライブ・レコーディング共通)
周囲の楽器の音が混入しやすい環境では、蓋を短スティックにするか閉じた状態での収音を推奨します。その場合はAUDIX純正のDFLEXマウントクリップを使用することで、グランドピアノのレールに直接取り付けが可能です。2本を鍵盤側(高音部)と低音弦側にそれぞれ1本ずつ、サウンドボードと水平に配置するのが基本のセッティングです。

SCX25A-PSでの導入について

今回RED IGUANA STUDIOでは、SCX25AをSCX25A-PS(ピアノシステム)として導入しました。SCX25A-PSはSCX25A本体2本に加え、AUDIXが開発したDFLEXマウントクリップ、スタジオ用XLRケーブル2本、アルミケースがセットになったパッケージです。

ステレオ収音においてもっとも重要なのは、左右のマイクの特性が一致していることです。2本のマイクに特性のズレがあると、ステレオイメージに歪みが生じ、定位感が不自然になるだけでなく、モノラルにミックスダウンした際に位相問題が発生することもあります。SCX25A-PSに含まれる2本はマッチドペアとして選別されており、ORTF法・A-B法・XY法など、あらゆるステレオマイキング手法において信頼性の高い結果が得られます。

付属のDFLEXクリップはグランドピアノのレールに直接クランプできる設計で、蓋を短スティックにした状態や完全に閉じた状態でも安定した設置が可能です。ピアノ専用システムとしての完成度が高く、購入直後からすぐに本格的なピアノ収音に臨めるのがこのパッケージの大きな魅力です。

写真でも確認できるように、SCX25Aはステレオバーを使用することで2本を精密に位置決めし、再現性のある配置でのステレオ収音が行えます。

RED IGUANA STUDIOでの使用感

実際にSCX25Aをスタジオで使用してみると、まず「素直さ」に驚かされます。多くのコンデンサーマイクは、特定の帯域を意図的に持ち上げることで楽器の存在感や声の艶を演出しますが、SCX25Aはそのような色付けをほとんど行いません。音源そのものが持つキャラクターをそのままトレースするような収音性能は、「加工前の素材として最上のものを得たい」というエンジニアリング思想にまっすぐ応えてくれます。

特に印象的だったのは、ステレオペアとして使用した際の空間再現性です。2本を揃えて設置してスタジオ内に鳴り響く音を捉えると、音像の広がりと奥行きが非常に自然で、聴き手が「その場にいる」ような感覚を覚えるほどのリアリティがあります。ルームアコースティックが生きるレコーディングにおいて、このマイクは確かな武器になると感じています。

ドラムのオーバーヘッドとして使用した際も、シンバルのトランジェントが歪みなくクリアに捉えられ、スタジオ空間全体の鳴りが自然にブレンドされた理想的なオーバーヘッドサウンドを実現できました。

そして実際の現場で特に助かっているのが、マイクを取り付けたままピアノの蓋を閉められるという点です。2日間にまたがるレコーディングセッションでは、湿度管理のためにピアノをピアノ庫に収納しなければならない場面があります。通常であればマイクをいったん外して位置を記録し、翌日また同じセッティングを再現するという手間が発生しますが、SCX25A-PSはDFLEXクリップでレールに固定したまま蓋を閉じることができるため、マイクを付けたままピアノ庫に入れられます。翌日そのままセッションを再開できるので、セッティングのやり直しによるタイムロスや、微妙なマイク位置のズレを気にする必要がありません。長期セッションにおけるこの実用性は、使ってみて初めて実感できる大きなメリットです。

当スタジオではレンタル・貸出にも対応しておりますので、実際のセッションでぜひお試しいただければ幸いです。ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

特長(メーカーサイト抜粋)

  • コンデンサーマイク、ラージダイアフラム
  • カーディオイド指向性
  • 周波数特性:20Hz〜20kHz
  • 出力インピーダンス:200Ω
  • 感度:28 mV/Pa(1kHz)
  • 自己雑音:14 dB(Aウェイト)
  • S/N比:80 dB
  • 最大SPL:135 dB以上(THD 0.5%)
  • ダイナミックレンジ:121 dB
  • 電源:48〜52Vファンタム電源
  • コネクター:3ピン XLRオス
  • サイズ・重量:基部径21mm、最大径51mm(グリル部)、全長148mm・244g(8.6oz)
  • ハウジング:マシンド・ブラス / ブラック仕上げ
  • 付属品:ジッパー式ケース、DCLIPマイクロフォンクリップ
  • 特記事項:特許取得済みカプセル・サスペンション・システム採用。今回はSCX25A-PS(ピアノシステム:SCX25A×2本+DFLEXクリップ+ケーブル2本+アルミケース)として導入。ピアノ・アコースティック楽器・ドラムオーバーヘッド・ルームマイク・ボーカル・合唱・オーケストラなど幅広い用途に対応。

※その他機材などは下記の機材リストからご覧頂けます。


当スタジオでは、レコーディングからミックス・マスタリングまでトータルでサポートいたします。 質の高い制作環境を保つため「完全予約制」のプライベート空間となっておりますので、周りを気にせずご自身のペースで集中して制作していただけます。

営業時間: 火〜日 10:00 〜 19:00(月曜定休)
[ 制作のご依頼・ご相談窓口【無料】]

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